毎年恒例(今年で2回目)の「今年の個人的TOP10シリーズ」の第一弾として今回は本を紹介させていただきます。
2022年は去年の勢いをそのままに年初からKindle Unlimitedの古典を中心に読破しました。
しかしながら、夏以降その勢いは失速。7月から11月までの読破数は3冊だけ。
そんな中でブラックフライデーとその後のよくわからない実質50%OFFのセールが開催されていることを知り、7冊8000円ほどの爆買いをして、読書熱が再燃。
結果、12月だけで結構重めの4冊を読了。今年の読破数は30冊でした。
ギリ選外 No.1理論 ―ビジネスで、スポーツで、受験で、成功してしまう脳をつくる「ブレイントレーニング
日本のビジネス界、スポーツ界、教育界、その他多くの分野に科学的なメンタルマネージメントの導入を行ったメンタルトレーニング指導の国内第一人者である西田文郎氏による著書。
成功する人の脳には成功が条件づけられており、もしある人の脳に失敗が条件づけられていればどんなに頑張っても成功できないとのことから成功するための脳について様々な分析を通して説明しています。
単純に読むとモチベーションが上がるので「最近やる気が出ないなー」と感じる人は読んでみると良いかもしれません。Kindel Unlimitedで無料で読めます。
世の中に大器晩成型など存在しません。〝その気〟になるのが早い人と遅い人、そして最後まで〝その気〟になれなかった人がいるだけです。
No.1理論 ―ビジネスで、スポーツで、受験で、成功してしまう脳をつくる「ブレイントレーニング」
ギリ選外 不老長寿メソッド 死ぬまで若いは武器になる
最高の体調や最近だとYOUR TIMEで有名な鈴木祐氏による著書。
「すべての物質は、少量であれば刺激し、適量であれば抑制し、多量であれば殺傷する」 生き物にとって本来は有害なものでも、ほんの少しなら良い効果をもたらすこともある[ホルミシス]を中心に長寿に役立つ色々な食事や運動などを科学的知見から紹介しています。
健康の本を今まで十冊ほど読んできましたが、この本がダントツで一番良かったです。
Prime Reading対応なのでAmazon Prime登録者は無料で読めますよ!
英国の詩人ロバート・ヘリックも「痛みなくして得るものはない。働かねば利益はほぼ出ない。人の運命は痛みによって決まるのだ」 との言葉を残し、成長の過程につきまとう苦しみのメリットを強調しました。
不老長寿メソッド 死ぬまで若いは武器になる
10位 どんな仕事も「25分+5分」で結果が出る ポモドーロ・テクニック入門
ポモドーロ・テクニックは25分の作業と5分間の休憩によって生産性を最大限にするテクニックだと思われがちですが、本著を読むとそれは表面的なことだったのだと気づくことになります。
ポモドーロ・テクニックには5段階の基本プロセス[計画 → 追跡(実行)→ 記録 → 処理 → 視覚化]があり、単なる小手先のテクニックではなく、PDCAを回して効率化していく進化する生産性メソッドなのです。
著者もポモドーロ・テクニックを開発したフランチェスコ・シリロ氏ということでかなり充実した内容になっています。
予定表によって、仕事の時間と自由時間が区切られる。後者は、目標や計画のない活動のための時間と言える。この余暇の時間は心の糧になる。それがないと創造性や関心、好奇心が失われ、エネルギーが減る一方になってしまう。ガソリンがなければエンジンは動かない。
どんな仕事も「25分+5分」で結果が出る ポモドーロ・テクニック入門
こちらもKindle Unlimited対応。より詳しい内容については以下の記事をご覧ください。
9位 渋谷で働く社長の告白
サイバーエージェント創業者であり、社長である藤田氏の自伝。
雀荘で働いていた大学時代からサイバーエージェントを創業し、上場した後までの彼の心情を知ることができます。
一番印象に残っていることは「週110時間労働」。
平日9:00~深夜2:00まで5日間毎日働いて土日に12時間づつ働くと達成できる目標とのことでやはり自分には圧倒的に量が足りていないなと実感しました。
クライアントがおらず、忙しくない時期でも勉強会や事業案のプレゼンを社内で義務付けるなど一見無駄に見えることでも仕事することによって時間も神経も完全に会社と仕事に集中させるとのこと。すごい。
Kindle Unlimited対応です。
現在活躍中の起業家の苦労話などには同感する話もに多く、面白かったのですが、こういった方々のサクセスストーリーや苦労話から学ぼうという思考態度では、新しい時代を切り拓いていくことはできないのではないでしょうか。
起業の達人 – サイバーエージェント公式HP
過去の成功した事業家の実績を私も尊敬していますが、その時代に則した成功であって参考にするべきではないと思います。彼等の時代と今は全然違うし去年と今年も全然違います。まして、会社や業界が違えば、なおさらだと思います。
8位 読書について
ドイツの哲学者ショーペンハウアーによる本の読み方について語られた本。
特筆すべきは本の選び方から読書は始まっていると言い切っていることで、新書や悪書などを読むとお金ばかりではなく、注意力も時間も奪い去ると述べています。
Kindle UnlimitedやPrime Readingがあるとちょっとでも目に引く本に手を出してしまいがちですが、この本を読んで「自分の人生で本を読める時間は限りあるから読む本はしっかり精査しないといけない」と考えるようになりました。
Prime Reading対応です。
すなわち悪書は読者から、本来なら良書とその高尚な目的に向けられるべき時間と金と注意力をうばいとる。また悪書はお金めあて、官職ほしさに書かれたものにすぎない。したがって役に立たないばかりか、積極的に害をなす。今日の著書の九割は、読者のポケットから手品のように数ターレル引き出すことだけがねらいで、そのために著者と出版社と批評家は固く手を結んでいる。
読書について – ショーペンハウアー
7位 知的生活
1800年代に活躍したイギリスの芸術家であり作家のP.G.ハマトンによる知的な人生を送るための本。
知的に生活するための精神のあり方から運動の大切さ、時間やお金の使い方、さらには結婚すべき女性まで人生のあらゆる部分において独特な意見を述べています。
自分自身もビジネスだけでなく、容姿や人間関係、精神力など人生の全てにおいて最高の自分を目指したいと思っているので色々共感できた書籍でした。
思考や教養が深く知的な人を目指す人全てに読んでほしい本です。
成就すべき大望がある時、人はそのために自制心を働かせ、官能の誘惑と闘うことになる。前途に横たわる仕事の巨大な重みに耐えるだけの強靭な肉体と、理知的な頭脳をいつも維持できるかどうかです。
知的生活
6位 独学大全――絶対に「学ぶこと」をあきらめたくない人のための55の技法
これに関してはKindle過激派の私も紙での所持をおすすめせざるを得ない驚異の800ページ。55ものノート術から記憶術、目標管理法まで独学に関するありとあらゆることが詰まっています。
かといって読むのが億劫になるほどの文章量ではなく、スイスイ読めてしまう読みやすさ。気になるところだけたまに読もうと思っていたら1週間で全部読んでしまいました。
本来の使い方は勉強法に困った時に辞書的に使うことなので自分のように読破する必要はなく、1冊手元に置いておくだけで十分に効果を発揮してくれると思います。
10日ぐらい前から読み始めてもう600P付近まで読みました。
— Ken | 海外ビジネス (@productive_ken) March 2, 2022
これ一冊でモチベーションの維持、調べ方、文献の選び方、本の読み方、ノート術、記憶方法などありとあらゆる学習に関することが網羅されてます。
バイブルとして肌身離さず持ちたい本No.1になりそう(死ぬほど重いけど)#独学大全 pic.twitter.com/O7iqWTrMjO
「知識についての知識」があってこそ自分に何が必要なのか考え、どこにどんな知識があるかを手がかりに学ぶべきものを探し、手に入れ、その信頼性を吟味することができる。
独学大全――絶対に「学ぶこと」をあきらめたくない人のための55の技法
5位 限りある時間の使い方
ブラックフライデーで買った厳選5冊のうちの1冊。
タイムマネジメントの本かと思ったら人生論の本でした系No1のこの書籍。
今まで自分が抱いていた時間やタスク、自己投資に対する考え方の問題点を鋭く指摘していてブッ刺さりまくりました。
80歳まで生きるとすると「人生は4000週間しかない」として生産性や時間管理に対する世の中のライフハックや生き方に対して疑問を投げかけています。
人生論ではありますが、具体的に活用できそうな時間の使い方も紹介しているので価値観を変えるだけでなく、実用書としても有用だと思います。
時間の有効活用ばかりを考えていると、人生は想像上の未来に描き込まれた設計図となり、ものごとが思い通りに進まないと強い不安を感じるようになる。そして時間をうまく使えるかどうかが、自分という人間の価値に直結してくる。
限りある時間の使い方
4位 ファンダメンタルズ×テクニカル マーケティング
Webマーケティングにはファンダメンタルとテクニカルの二つの要素があり、なおかつそれらをさらに分解し、各工程ごとにやるべきことを具体例を交えて詳しく解説しているめちゃくちゃ実践的な書籍。
個人的にクリック率、遷移率など数値分析できるデータから施策を割り出していくのがWebマーケティングだと思い込んでいましたが、この数値のみで分析するテクニカルマーケティングはファンダメンタルという土台があって初めて成り立つマーケティング手法だということに衝撃を受けました。
ECサイトを運用しているような事業者はもちろん、ブログやYoutubeを運営している個人にも使える具体例がめちゃくちゃあるのでぜひ読んでみてください。個人的に2022年一番の実践で役立つビジネス書です。
本来であればABテストではなく、 AやB以外にもXという選択肢がないかを考え、AB-Xテストを行うのが真のマーケッターのすべき仕事である。
ファンダメンタルズ×テクニカル マーケティング
3位 SHOE LIFE~「400億円」のスニーカーショップを作った男~
これはめちゃめちゃ面白かった…4日で読んじゃいました。
日本最大級のスニーカーショップatmosやチャプターなどを創業した本明秀文氏による自伝。
月収15万円程度のサラリーマン時代から集めた元手300万円で400億円のスニーカー企業を作るまでの過程を描いています。
物語の面白さもさることながら所々で本明氏によるビジネスや人間関係のアドバイスが示唆に富んでいてハイライトでいっぱいになりました。
特に物販関連のビジネスをしている方は学べる部分が多いかなと思います。
野生の雉は十歩ごとに餌を食べ、百歩ごとに水を飲む苦労をしなければ生きていけない。だが、彼らは鳥かごで飼われようとは決して思わない。
SHOE LIFE~「400億円」のスニーカーショップを作った男~
(楽に生きるために自由を手放そうとはしないという意。いつまでもサラリーマンでいることへの疑問を投げかけている)
2位 人生の短さについて
5位の『限りある時間の使い方』でも度々引用されており、時間の使い方や人生の過ごし方を論じた本の原点と言える書籍。
紀元前27年~紀元後68年、ローマ時代の哲学者セネカによるこの書籍は2000年間に渡って多くの人々に伝えられてきました。
個人的に解釈したセネカが伝えたかったことを3つにまとめています。
- 人生は使い方次第で短くも長くもなる
- 主体性を持って人生を生きろ
- 自分の心の持ち方を鍛えろ
詳しくは以下記事をご覧ください。
われわれが手にしている時間は、決して短くはない。むしろ、われわれが、たくさんの時間を浪費しているのだ。
人生の短さについて – セネカ
1位 武士道
自分が今までの人生で読んできた本の中でもTOP5に入る名著です。
日本の伝説的な教育者であり思想家の新渡戸稲造による著書。原著は英語で書かれており、アメリカの第26代大統領セオドア・ルーズヴェルトも感動したと言われるこの『武士道』。
現代に生きる全ての日本人にも通ずる日本人の根底となる考え方や価値観を生み出している原因をこの武士道から読み解けます。
読んだら日本人でいることが誇り高くなるはず。グローバル化が進む現代において「日本人とはなんなのか」をこの書籍を読んで理解しておきましょう。
Prime Readingで無料で読めます。
武士道は知識を重んじるものではない。重んずるものは行動である。したがって知識はそれ自体が目的とはならず、あくまで智恵を得るための手段でなければならなかった。単に知識だけをもつ者は、求めに応じて詩歌や格言をつくり出す〝便利な機械〟としか見られなかったのである。
いま、拠って立つべき“日本の精神” 武士道
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