もう2021年も残りわずかです。
毎年恒例(ほんとは今年が初めて)の「今年の個人的TOP10シリーズ」の第一弾として今回は本を紹介させていただきます。
今年は読了率40%ぐらいで放棄した本が多く、毎月1冊も本を読めないという史上最低ペースの読書量でした。
しかし、その流れを一気に変えたのがKindle Unlimited。10月から3ヶ月199円ということで破格の値段で本を大量に読めてしまう。
最初は『Kindle Unlimitedで人気の本』で出てくる本を見て「クソみてーな本しかねえな」と思ってたんですが、ダメ元でずっと読みたかった本を調べてみると「えっ!これも対象なの!」という本がいくつも(3つほど)出てきました。
なんだかんだで10月から12月までの3ヶ月の読書量は残りの9ヶ月で記録した7冊を上回る11冊を記録。
今年の合計は18冊でした。
10位 マインドフルネス瞑想入門
瞑想をやろうと思い始めてはや1年と半年。
数日やってまた数ヶ月、数日やって半年と今まで全く習慣化することができませんでしたが、この本を読んだことによってやっぱり習慣化できていません。
ですが、この本のおかげで断続的にですが瞑想を行えるようになり、週に最低2回は行えるようになりました。
以下の点を守れば基本的な瞑想を行えていることになるので時間がない人、わざわざ瞑想の時間を取りたくない方は「思考に溺れていることに気づく」ということを毎日のちょっとした隙間時間で意識してみると良いかもしれません。
さっきまで呼吸に意識を向けていたのに、気づくと、頭のなかのおしゃべりに夢中になっていて、「今、ここ」に座っていることも、「呼吸」に注意を向けていたことも忘れていたりします。
それはまるで、「思考」や「感情」という波にのまれ、「注意」というサーフボードから落っこちてしまい、海のなかでおぼれている状態です。思考におぼれていることに気づいたら、またサーフボードの上に乗りなおし、呼吸の波と一つになりましょう。
このくりかえしによって心が鍛えられ、徐々に思考が鎮まっていきます。サーフィンを毎日やると、何も考えなくても波に乗れるようになり、波に乗っている時間が少しずつ増えていきます。これと同じで、瞑想も実践を重ねていくなかで、呼吸と身体と心が一つになる感覚が高まっていくのです。
吉田 昌生. マインドフルネス瞑想入門 (Japanese Edition) (Kindle Locations 243-250). Kindle Edition.
9位 戦略的交渉入門
知っとくだけで交渉においてカモにされない方法を学べます。
逆にこれを読まないであらゆる交渉の場に臨んでしまうと世にはびこるゴリゴリマッチョサイコパス営業マンにいいようにされてしまうでしょう。
自分の身を守るためには必須の一冊。
特に以下は非常に刺さります。
人間のコミュニケーションは、社会常識や決まり文句によってその大半が支配されています。そのため、この種の決まり文句が出てくると、深い意味を尋ねることなく、その言葉を前提に曖昧な会話が続いてしまう危険性があるのです。
田村次朗,隅田浩司. 戦略的交渉入門 (Japanese Edition) (Kindle Locations 257-259). Kindle Edition.
例えば「今後のよいお付き合い」というワードが出るとほとんどの場合、何もこの先に確定してるものがあるわけではないのに妥協してしまい、不利な条件で契約してしまうのが多いらしいです。
この本はめちゃくちゃ安いんでとりあえず買っときましょう。
8位 ストレスフリーの整理術
GTDの原典。
この本とYoutubeのNotionでGTDを導入する方法を見たことで自分の人生にしっかりと浸透させることができました。
現在は多くの知的生産、生産性をテーマにしたブロガーの方がGTDについての記事を書いているのでわざわざ読む必要度はそこまで高くなりのかもしれません。
それでも「4つの基準で現在の行動を選ぶモデル」など読むことで理解できるGTDの細かい部分まで網羅しているので一回読んで辞書的に使うのが良いかと思います。
7位 脳のバグらせ方
有料noteみたいな書き方と内容の本(有料note買ったことないけど)
科学的なエビデンスベースを明確に明示しするよりも著者の経験を元に書いている感が強いですが、著者の方が非常に勉強していることが感じられ、説得力が強く納得できる考察になっています。
特に以下の一節は読んで以降徹底しています。
魅力的な人たちからすれば、自分をチラチラ見てくる人は、自分への興味を丸出しにしている大多数の中の1人だと言うこともできます。
だからこそ「どんなに可愛い女の子とすれ違っても見ない」「超絶イケメンがいても見ない」、これを徹底してみましょう。
普段からチラチラ見られている魅力的な人ほど、チラチラ見ない人に潜在意識レベルで強く惹かれる傾向があります。出会ってすぐに「遺伝子レベルでこの人は魅力的なんだ」と感じさせることができれば、スタートダッシュは完璧です。
世良 サトシ. 脳のバグらせ方 脳がわかれば恋は作れる (Japanese Edition) (Kindle Locations 1136-1141). Kindle Edition.
チラ見男はモテないんです。
これからは「チラ見しない」を徹底しましょう。もちろんKindle Unlimitedで読めます。
6位 Web制作者のためのCSS設計の教科書
新卒でコーダーとして働くことになったので読んだ本。
JavaScriptのようなプログラミング言語と違い、「CSSに良い書き方とかないだろ?」と思ってましたが、読んでみると良くないコードの例が自分に刺さりすぎて穴だらけになりました。
この本を読んでからは保守しやすいCSSの書き方というのを意識するようになったと思います。
一番印象に脳裏に焼き付いているのは「要素セレクタをできるだけシンプルにする」というもの。
詳細度を高くすればするほど変更が大変になり、保守がしづらくなると。
一応読んでおくとCSSがぐちゃぐちゃにならずに済みます。
5位 ロゴのつくりかた アイデア帖
このブログを始めるということで読んだ本。(まだロゴを作れていませんが)
冒頭でロゴの構成要素から形、色、フォントごとに与える印象を説明した後に、様々な架空のロゴを紹介する中でクライアントからどういう依頼を受け、どういうデザインに落とし込んだのかということを解説しています。
クライアントにロゴ作成を依頼され、実際に完成させるまでの思考プロセスを分かりやすく書いてくれているところも魅力の一つ。
個人的にはロゴだけでなく、様々なデザインを作る際のヒントになっています。
これはPrime Reading対象本なのでAmazon Primeに加入していれば、無料で読めます。
ぜひ、読んでみてください。
4位 ノンデザイナーズ・デザインブック
デザインの仕事を振ってもらえるようになるということで読んだ本。
デザインをやっている人であれば基本的なことながら、デザインを全く学んだことのない人が読めば、まるっきりモノの見方が変わってしまうようなそんなデザインの原則が凝縮されている本。
その原則が以下の4つ。
- コントラスト
- 反復
- 整列
- 近接
以上の原則をいろいろな事例を使って、デザイン素人でも分かりやすく紹介してくれています。
これから少しでもデザインやるって人は最初に読むと良いんじゃないでしょうか。
3位 ジェームズ・クリアー式 複利で伸びる1つの習慣
目標と結果にはなんの関係もなく、取り入れた仕組みによってのみ結果は左右されるということ。
人間は報酬は得た時ではなく、報酬を得られる予測によってドーパミンが増加するということ。
自分自身で環境を作ることが大切なのはほとんどの人が他人が作った環境に生きているから。
などパンチラインが盛りだくさん。
習慣についてはこれ一冊を読んでおけば良い。という記事も多かったので習慣化について科学的な知見が欲しい方は非常におすすめ。
現在の結果よりも、現在の軌道にもっと関心を持つべきだ。もしあなたが百万長者でも、毎月収入より多くの金を使っていたら、悪い軌道に乗っているということだ。浪費癖を変えなければ、いずれ困ったことになるだろう。逆に、もし破産しても、毎月少しずつ貯金していれば、望んでいるよりゆっくりではあっても、経済的自由へ向けて歩んでいることになる
ジェームズ・クリアー. ジェームズ・クリアー式 複利で伸びる1つの習慣 (Japanese Edition) (Kindle Locations 262-265). Kindle Edition.
2位 ストア派哲学入門 ── 成功者が魅了される思考術
すべての人間のうち、英知すなわち哲学のために時間を使う者だけがゆとりのある人であり、真に生きている人である。彼らは、自分の人生を立派に守るだけでは飽き足らず、あらゆる時代を自分の人生に付け加える。過去の収穫物はすべて彼らの貯蔵庫に蓄積される。忘恩の徒でもないかぎり、これら尊い思想を築いてくれた偉人たちは、われわれのために生まれ、われわれのために生き方を描いてくれたのだと考えざるを得ない。――セネカ
ライアン・ホリデイ. ストア派哲学入門 ──成功者が魅了される思考術 (Japanese Edition) (Kindle Locations 14-18). Kindle Edition.
冒頭から強烈なパンチラインを繰り出してくる本書。
タイトルの「成功者が魅了される思考術」とあるようにストア派哲学は非常に実践的で過去、現代に問わずあらゆる人類の頼れる指針として存在しています。
冒頭のセネカは勿論、ローマ繁栄の礎を築いた五賢帝の一人マルクス・アウレリウスや「民衆を導く自由の女神」で有名な画家ドラクロワ、現代では「週4時間だけ働く。」で有名なエンジェル投資家のティモシー・フェリスもストア派哲学を信奉し、「理想のマイオペレーションシステム(OS)」と呼ぶほど。
本書はそんなストア派哲学の実践例を1日1つ学べるように構成されていて、1つ1つのエピソードが短く分かりやすく書かれているので読み通すのがめちゃくちゃ楽。さすがは入門書と言ったところですね。
辛い時、苦しい時、どうにもできない時、どう他人と向き合うか、どう自分と向き合うか。
あらゆる人々が悩み、現代でも悩んでいる問題を歴史上の偉人たちが必死に考え抜いた一つの答えを教えてくれます。
こちらもKindle Unlimitedで読めます。
1位 権力に翻弄されないための48の法則 上下
しれっと上下で一冊とカウントしてしまってます。
タイトルの関係上どちらか片方だと24の法則になってしまうのでまあいいですよね。
この本を読む前と後ではまるっきり行動が変わってしまう。そのぐらい危険な本でして、スーパーおすすめします。
個人的なこの本に辿り着いた理由を語らせていただくと、トロントに留学していた時にある企業のCEOと仲良くなったのですが、その人に図書館を連れ回されたんですね。
そんでいくつもの本を必読書としてメモらされたんですけど、彼曰く、「この本だけは絶対に読まないといけない。」らしく、速攻で原書英語版のを購入させられました。
英語版だと単語が難しすぎて全く読めず、2年ほど放置していたのですが、今年の10月にKindle Unlimitedに加入。
日本語訳版があったらいいな〜と軽い気持ちで検索してみたところ上下両方とも対象本だったので鼻息荒く興奮しながらダウンロードをしたというわけです。
そんな本書をよく説明しているのが以下の訳者あとがきの部分。
本書は権力の本質を探る本というよりも、人間の本質を探る逸話集といったほうがあたっているかもしれない。そういう目で見ると、これはなかなか秀逸である。人の教訓となるような偉人のエピソードなどはでてこない。そして、これでもかとばかりに古今東西、ありとあらゆる人びとの行動が描かれている。まるで、時代と空間を超えた大型ワイド・ショーのようだ。
ロバート・グリーン. 権力に翻弄されないための48の法則 下 (Japanese Edition) (Kindle Locations 6505-6509). Kindle Edition.
2位で紹介したストア派哲学が正義の考え方だとすれば、こちらはずる賢く戦略的に生きる方法をあらゆるエピソードを交えて紹介しています。
紹介されるエピソードはナポレオンやビスマルクといった偉人から詐欺師や売春婦といった低俗とされる人までが勝者、あるいは敗者として平等に語られています。
国家や大企業を動かすような者だけでなく、臨機応変に賢く生き抜く小さな者も取り上げ、現代に生きる私たちにも活用できる学びに抽出しているのがこの本の素晴らしいところだと思います。
結論: Kindle Unlimitedは割と良い
今年は社会人1年目ということで社会人生活に慣れるまであまり読書時間を取れませんでしたが、慣れてくるにつれ、読書量を増やし、デザインや、CSSのコードの書き方といった実用的なスキルを学ぶことができました。
それでもやはり仕事でも人生でも一番重要になってくるのは人間のOS部分である「考え方」だと思っています。
その部分でもストア派哲学や権力の法則のような考え方を一変するような本と出会えたことは2021年の大きな収穫でした。
そのきっかけを与えてくれたのがKindle Unlimited。やっぱり無料でなんでも読めると思うと気づかない間にどんどん本をインストールし、期限があるからどんどん読んでいくという良いループにハマります。
2021年はコアとなるOS部分をさらに強化すると同時に一枚外の部分(ライフハック、仕事術)系の本を中心に読み、どんな時代や仕事にも左右されない能力を身に付けていこうと考えています。
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