ブクログや読書メーター、ビブリオなど多くの読書管理アプリがありますが、最近使うのをやめてNotionで本の管理をするようにしました。
Notionで読書管理をすることで他のアプリでできる読んだ日や評価はもちろん、細かいジャンル分けやタグなどより深い絞り込みやソートが可能になります。
また、他のアプリと違ってNotionは一応ノートアプリなので読書ノートも快適に書けるのが素晴らしい。
今回はそんなNotionで本を管理する方法とそれに則った個人的な読書への取り組み方を紹介していきます。
Notionの本棚テンプレートの説明だけを読みたい場合はNotionで本棚のテンプレートを作るまでスキップしてください。
人生の残りから本を読む時間を算出する
残り50年で読書できる時間は丸2年間分
なぜ読みたい本の管理もしているのかというと、「読書は残りの人生で読める冊数という限られたリソースを膨大な本の中のどこに集中投下したら自分が一番成長するかというゲーム」だと捉えているからです。
スタートアップ経営者の器と能力を高めるためのNotion活用法
モハメド・アリも「人生は本当に短い。睡眠時間や学校に行く時間、家族の時間や全ての娯楽を足すとあなたが自由にできる時間は人生の半分もない。」と言っており、残りの人生で読書だけに費やせる時間は思ったより多くないようです。
ということで実際に読書に費やせる時間を計算してみました。
睡眠: 8時間
仕事: 8時間
風呂・食事等: 4時間
絶対に必要になる上記のことを考えると24時間で自由に使える時間は残り4時間。
もちろんその全てを読書に費やせるわけではないはずです。通勤や家族との時間、映画やマンガなど他の趣味にも時間を使いたいでしょう。意識的に読書の時間を取ったとしても1日に1時間ぐらいが限界ではないでしょうか。
そうすると読書に費やせる時間は人生の1/24。ざっと残り50年生きるとすると1/24×50で約2年となります。
本はスケジュールを立てて読むべき
以上のことから自己の成長という観点からいうと、読む本は入念に選ぶべきであり、趣味で読書をしない限りはスケジュールを立て、戦略的に読まなければならないと実感しました。
時が経つにつれ、ブームはどんどん巻き起こり、本もどんどん出版されるため興味を持った本全てに手を出していたらいくら時間があっても足りません。
読む本と読まない本を決め、スケジュールを立てて読書をするにはただ本を管理するだけの読書アプリではなく、読む日程や期間を決めたり、視覚的に管理することもできるNotionで運用するのがベストという結論に至りました。
読む本の選び方
問答無用に読むべきではない本
「時代に精査された古典を読む代わりに新書だけを読めば、考え方が現代の狭い世界にとどまってしまう」とショーペンハウアーがいうように新書というのはよっぽどのことがない限り読む必要はないのかもしれません。
特に読む必要がないのは、金を稼ぐことを目的にした本です。
個人的にはインフルエンサー系の方が書いている著作は一冊目はまだしも、二冊目以降は読む必要がないと思っています。
例えば、ホリエモンの『多動力』は『ゼロ』をまとめ直した本に過ぎないように二作目以降はほぼ同じ内容の使い回しです。
ホリエモンですらこんなんなので、大抵のビジネスインフルエンサーの著作はブランディングのためであり、読む必要はないと言えるでしょう。
必ず読む必要がある本
ドストエフスキー作品のような世界文学に、哲人皇帝マルクス・アウレリウスの日記、ダーウィンやコペルニクスが書いた世界を揺るがした歴史的重大な著作など、今の時代は過去の人が読みたくても読めなかった非常に価値のある本を安価に読める時代です。
ただ仕事に役立てるためだったり、ある分野の勉強のためであれば古典は読まなくても良いものですが、深みのある人間になるためには時代に精査された重要な書物を読むことは必須でしょう。
また、古典でなくても自分が取り組んでいる分野の第一人者が書いている本や今後時代を超えて読まれ続けるであろう名著も数年に一度出版されるのでここらへんも履修しておきたいところです。
諦めなければいけない本
個人的にショーペンハウアーの『読書について』を読んで、以下の3つに読むべきものを絞りました。
- 時代を超えて読み続けられている古典
- メタアナリシスをさらにまとめたような学術書
- ある分野の第一人者がその分野について語った本
これ以外の本は残念ながら諦めなければなりません。
例えば、世間で流行りまくっている本(例えば数年前のファクト・フルネスなど)があったとしても「根拠あるデータを集めてまとめているものか?」「著者はその分野の第一人者か?」「自分が今取り組んでいることに関係しているか?」ということに当てはまらなければ読むのを控えて時間とお金と労力を節約した方が良いでしょう。
乱雑に読む必要がある場合
本は注意深く選ぶことを説明してきましたが、ある分野を学ぶ時には乱雑に読むことも必要だと思っています。
例えば、哲学について学び始める場合、第一人者の著作を読もうと思っていきなりカントやニーチェの本に手を出しても理解できません。
こういった場合は初心者用の入門書籍を読んで事前知識を入れてから名著と呼ばれている本を読むことで、理解しやすく知識も定着しやすくなるでしょう。
また、新しいSNSを始める時は記事や個人出版の電子書籍などを大量に読んで、始めるSNSのアルゴリズムや運用方法を一旦頭に入れるということも必要なはずです。
どちらにせよ説明文やレビューを読んで本当に役に立ちそうかを精査することは確認した方がいいです。
個人的に自分が取り組んでいる分野を学習する場合は、上記の入門書や文量が少なめのものを読んだ後に、一冊でその分野を網羅するような大全的な本を選ぶようにしています。
Notionで本棚のテンプレートを作る
前置きが長くなりました。ここからは個人的に運用しているNotionの本棚について紹介していきます。
評価やジャンルなどプロパティを作成する
設定するプロパティは上記のスクリーンショットのように
- Category: 本の種類 → 例). ビジネス書、学術書、技術書、世界文学 etc.
- Genre: 本のジャンル
- Child Genre: さらに細かい本のジャンル
- Tag: ジャンル以外で分類すべき細かい内容
- Started: 読み始めた日にち
- Finished: 読み終えた日にち
- Status: 読んだ本 or 積読本 or 未購入
- Review: 評価
- Cover: 本の表紙
- URL: 書籍のURL
というプロパティを設けています。Tagはあまり使ってないのでなくてもいいかもしれないです。
また、Obsidianのノートリンクも入れていましたが、あまり遷移が上手くいっていかないので直接Notionでノートを書いてしまった方がいいような気がしています。
これから読む予定の本を入れておく
本の管理は読んだものだけでなく、積読本と未購入の読もうと思っている本もリストに加えておいた方が良いと思っています。
前述したように人生は短く、計画的に読書を進めていく必要があるのでいちいち流行に流されている時間はないからですね。
なので個人的には[Status]のプロパティで
- 読み終わった本: Done
- 積読本: Have
- 未購入: Want
という感じで分類しています。
こうすることで電子書籍では気づきにくい、積読本の量を可視化して本の買い過ぎを控えることができます。
また、友人や家族に何か欲しいものを聞かれた時にさっと[Want]でフィルターをかけて本棚のリンクを渡してあげたり、自分で本を買う場合でも迷うことはなくなるはずです。
ギャラリービュー: ビジュアル重視で図書館っぽく
[Cover]プロパティに画像を入れることで上記のような電子図書館が出来上がります。
基本的には本の追加や本を探したい時にはこのギャラリービューを使いますが、さらに細かく整理するときに他のビューに切り替えます。
ボードビュー: ジャンルごとに本を整理
ボードビューでは[Genre]で分類しているため、何か分野別で本を探したい時、例えば「キャリアに悩んでいるから何か役立つ本を読みたい」と思った場合は[Want]でフィルターをかけて、[人生戦略]のボードを探せばすぐに見つかります。
テーブルビュー: さらなる細かい整理
その他さらに細かい整理をする場合はテーブルビューを使います。
例えば、著者の作品や子ジャンルをまとめたり、レビュー順に並び替えることも可能です。
まとめ: 本はNotionで管理すべき
- 残り50年で読書できる時間は丸2年間分の時間しかない
- インフルエンサー系の方が書いているブランディングのための本を読んでいる時間はない
- ショーペンハウアーも「新書だけを読むと考え方が現代の狭い世界にとどまってしまう」と言っている
- 読む日程や期間を決めたり、視覚的に管理することもできるのでNotionで本の管理をするのがベスト
- これから読む予定の本もNotionの本棚に登録しておき、積読本、欲しい本を可視化することで買いすぎや迷いを防ぐ
- Notionの本棚をギャラリービュー、ボードビュー、テーブルビューで本の管理を効率化
以下2022年に読んだ個人的ベスト10の本を紹介しています。よかったら参考にしてください。
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